靴選びに失敗しないためには「捨て寸」が重要!
「捨て寸」って何のことだかご存じですか?
なんとなく聞いたことがあるけど、
よくわからないという方が多いのではないでしょうか。
しかし、この「捨て寸」、靴選びに失敗しないために
是非理解しておいていただきたい、
言ってみれば「靴の仕組み」です。
今回は「捨て寸」の機能と役割をご紹介します。
「捨て寸」は歩きやすさのための仕組み!
例えば、「23.5cm」というサイズ表記の靴が
全長23.5cmかというと、そうではありません。
つま先に約1〜1.5cm程度の空間が設けられており、
それが「捨て寸」です。
読んで字の如く、「捨てられた長さ」、
言ってみれば靴に設けられている余分なスペースなのですが、
これが不要なものかというと全く逆です。
足の健康に取って必要不可欠なのが「捨て寸」なのです。
なぜ「捨て寸」が必要かという理由は、
足と靴の関係にあります。
実は、足と靴が完全にぴったりの状態では、
非常に歩きにくい靴になってしまいます。
靴の役割は足を守り、歩行をサポートすることなので、
後者の役割が果たせないことになります。
靴の歴史の中で、「歩きやすさ」のために生まれたのが
「捨て寸」なのです。
足は、歩行中に靴の中で動きます。その動きを妨げないように、確保されているスペースが「捨て寸」です。
捨て寸には『指が入ってはダメ!』
靴を選ぶ際は、この「捨て寸」を意識しましょう。
具体的には、次の2ステップが必要です。
①立ち姿勢での「捨て寸」チェック
まず靴にかかとを合わせて、充分な「捨て寸」がつま先部分にあるか、確認しましょう。
難しいのが、靴の中だけに目で見えないこと。
指を靴の中で動かすなどして、「捨て寸」が約1〜1.5cm確保できているか、確認してください。
②歩行時の「捨て寸チェック」
続いて忘れてはならないのが、歩行時にも充分な「捨て寸」が確保できたままになっているかどうかです。
歩いていると、指先が「捨て寸」に入り込み、
指が靴に当たったりしていませんか?
この状態では、歩いているうちに痛みが強くなってしまうだけでなく、足を細い空間に追いやっているので外反母趾の原因ともなってしまいます。
こちらのチェックも、「捨て寸」が目に見えないだけに、
意識していないと忘れがちです。
靴選びに失敗しないために、よく覚えておいてくださいね。
指先が「捨て寸」に入ってしまう2つの原因
なお、歩いていると指先が「捨て寸」に入ってしまっているのは、下記2つの原因が考えられます。
・足長が足りていない
または
・ワイズが広すぎる
前者の場合は1サイズ上の足長の靴を試し、
後者の場合はワイズを計測したうえで、
ワイズの合った靴を探すようにしてください。
(ワイズの重要性については
「パンプスやヒールが痛い本当の理由」をご覧ください!)