今はまだ寒い日が多いですが、これから春に向けて、
ブーツがパンプスになったり、秋冬色から春夏色の靴に変えたり、
「靴の衣替え」をする方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、靴の保管方法のお話をしたいと思います。
靴を保管するにあたり、一番気をつけていただきたいのは・・・
ズバリ「湿気」です!
高温多湿と言われる日本なので、
湿気のこもらない「通気性の良い環境」で靴を保管することが大切です。
湿気のたまった環境で靴を保管するとどうなるかと言うと、
・革にカビが生える
・材質によって加水分解(空気中の水分に反応して)を起こし、
エナメルはベタベタになったり、スニーカーのアウトソールなどはボロボロになったり、
劣化が激しくなる
・革が色移りしやすくなる
・革が型くずれしやすくなる
といったことが起きてしまいます。
履いていないのに、保管していたら靴が劣化している、というのは普通によく起こることなので、
とにかく「湿気」を気にしてあげましょう!
保管場所は、玄関の下駄箱だったり、
靴箱に入れて居室に、というのが多いでしょうか。
まず玄関の下駄箱で、扉が完全に閉まるタイプは湿気が溜まりやすいと考えられますので、
・除湿剤/除湿機を置く
・防湿加工の下駄箱シートを敷く
・換気する
といった対策をしてあげましょう。
なお、そもそも湿気が溜まっているかどうかがわからないと対策のしようがありませんので、
下駄箱にも「湿度計」を置くことをオススメします。
また、定期的に靴を取り出して、通気性の良い日陰で靴自体の湿気を取りつつ、下駄箱の中の換気も行いましょう。
個人的には、玄関掃除をする時に、
ついでに下駄箱の中の靴を日陰干しするようにしています。
そして靴箱に入れて保管する場合は、
「通気性の良い」箱かどうかを気にしてください。
シュープレモの箱もそうですが、靴箱の多くは紙で出来ているので、通気性は基本的にはOKです。
一方、プラスチックで出来ているシューズボックスも多く販売されていますが、
紙に比べると通気性は良くないので、湿気対策を特に気をつけてください。
また箱を置く場所の通気性も大切です。
湿気のこもりやすいクローゼットや押し入れは、湿度に気をつけましょう。
ただ、靴箱に入れるときは、靴を寝かせて入れていることが多いのではないでしょうか。
収納の観点では靴箱保管は効率が良いのですが、
湿気が多いと上述の通り革は型崩れしやすくなりますので、
靴は「立てて保管」する方が望ましいです。
特にエナメルは色移りしやすい素材なので、
箱の中に靴を寝かせて保管するのではなく、
靴を立てて、何にも触れない状態で保管してあげてください。
ちなみに、下駄箱の中に靴箱のまま入れていることもあると思いますが、
通気性の観点からは、箱から出す方がオススメです。
以上、靴の保管方法のお話でした。
ここまで読んで、前々回のメルマガを読んでくださった方は「あれ?」と思いませんでしたか?
前々回は「冬は乾燥しているので、革を保湿しましょう」という話をしたのですが、
今回はどちらかというと「除湿しましょう」というお話をしています。
つまるところ、靴(特に革)にとって湿度は重要なので、
「湿度のコントロール」が大切になります。
乾燥していても、湿度が高すぎても影響があるわけです。
何だか大変そう・・・?
いえいえ、そんなことはありません!
人間と同じく、快適な湿度40~60度程度を保ってあげればOKです。
久しぶりに履いたら、何か履き心地が違う・・・?
それは保管方法次第で起こりうることなので、
そんなときは、保管方法も見直してみてくださいね。